2012年10月10日

39歳の地図/馬野ミキ

水曜は隔週で通院であり代々木まで行く
普段保育園の送り迎えと家事が生活の中心となっている俺にとって、街の空気を吸いに行くといった感じの行事だ
担当は人格障害の第一人者で、いままてあったどの先生より都合がよい
表現をする人のなかには病名を売りというかステイタス?にする人がいるが、自分はそうではない
蛇口くんもたぶんそうであろう これは単なる多くの現実の中の一行の説明文にすぎない
精神的な病?なんて時代や環境でどうとでもなるからな、と思っている
日本でアスペルガーって言ったってアメリカにいきゃフツーに順応するということはあるだろうし
アフリカの部族のなかに入ればちょっとした精神疾患なんてかすむだろう(むしろ正常以上に活躍するかも知れない)圧倒的な大自然や、命を脅かす恐れのある獣や飢えと対峙する生活では自我をあそばせる余裕がうまれないかもしれない。
ワンマン社長や自営業、研究員、職人といった職種の人にもかなり性質の偏った人はいて、ごく普通に税金をおさめて暮らしていたりするだろうな。

今日の診察で俺は
俺と社会との認識のギャップを埋める、或いは自覚することができれば俺は社会のなかで活躍できると思う。
と言った
それから俺には気楽さやおおらかさがないと言った
俺はどうすればおおらかさを持つことができますかね?と先生に問うと
先生は「傷つかないことだ」と言った
それは的を得ているなと思った
たまに的を得たことを言ってくれる他人に定期的に会うことはよいことだと思う
俺は39歳のくせにガラスのハートを持っている
「傷つきたくない」
なんてことだろう
鏡で自分をみればほくろから毛がはていて歯は汚く割れていて眉毛はほっとけば繋がりそうなのに
傷つきたくないだなんて
観客が四人くらいしかいない喜劇みたいだ
少年少女と同じように、おっさんが傷ついて泣いたりしていいのだろうか

俺は修正しなければならない
修正、修正
認識を修正

馬野ミキ 39歳無職 
俺の夢と希望は
1、バンドで活躍する
2、虫歯をなおす
3、お金を得る
この3つにまとめることができた


1
バンドメンバーとビジョンを共有することが激しく困難である
俺は媚びたりなだめたり怒ったりして疲れてしまう(たぶんメンバーも疲れるであろう)
伝えることの難しさ
だがたぶん、みんなもみんなの環境の中でヘストを尽くしているのだろう
俺は他者にテレパシーを求めているのだろうか?
だとすれば俺の、人々に対する認識を改めなければならないと思う
そうすればたぶん変わる
音楽で社会に影響を与えることが実効できたらいい
それは俺にとって自分の魂と意味に報いを与えることだ 存在がかかっている
だがどう自分の認識を改めればいいのかわからない。
ギターを弾いて一人て歌うことにも慣れてきたが、自分はまだこんなもんじゃないという想いがある
これは喫茶店の小説家志望のマスターみたいな妄想だろうか。


2
医学というか、科学というか、人類が築き上げてきたものを
あまり俺は信用していない
医者が本当に俺を治してくれるかなんていう保障はないし、どれだけ歯の本質について知っているんだろうと疑っている
大学でちょろっと勉強してセルシオに乗ってるような奴に、口のなかに鉄のドリルを突っ込ませることを認められない。
医者って失敗しても認めないしな。
これは大きい。
失敗を認めない人間ってのは、対話を拒否してる人間ってことじゃないかな?
対話を認めない人に自分の弱点をさらすって、よくみんな歯医者にいくよな。
ま、そのようにたぶん俺は社会というものをを認めていないのだろう
いい加減な奴等の惰性と多数決でころころ変わってきた時代を、進歩だとか現代だとか前衛だとか呼べるだろうか
俺は頑固かも知れないが、お前等の愛情がぜんぜん俺の頑固さを溶かさないのはなぜか?
とか言うとみんな「しーん」とする
そうすると、ああ俺は悪いこと言ったなと思う。
だから俺も社会に認められないのかもしれない。
俺と社会の無駄なエネルギーを放出するだけの仲違いについて。

3
率直に、家族のこと で、お金。
嫁さんと5歳の子ども、1Kで三人はきつい
もっと大きな家
不自由のないように家具をそろえたい
子どもにとってのよい環境
それから両親や親類に孝行できる人になりたい
お誕生日にプレゼントをあげたり
俺はまだ一回も誰にもお年玉をあげていない
俺はかなり血縁関係を無視している まあそこまで手を回せる余裕がないんだが
嫁さんの両親に挨拶もいっていない
にしろ、俺のこだわり、執着が家族の幸福の発展をとどめているのではないか
とすると、もう1つ俺がスケールの大きな人間にならなければいけない
だが、どうすればそうなるのかわからない

嫁さんに「俺は人として何か欠落している部分があるだろうか?」と聞いたら
あったと思うけど一緒に暮らしていくために忘れた、と言った。










posted by jagumi at 17:15| Comment(0) | 馬野ミキ | 更新情報をチェックする
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